長くきれいに保つために
衣類の取り扱い・お手入れ
お気に入りの服やエプロンなど、長く愛用するためには、毎日のケアが大切です。このページでは、洗濯表示の見方や素材別のお手入れ方法など、衣類の取り扱いについてご紹介します。
洗濯表示について
洗濯表示は、衣類のタグに記載されている、洗濯桶やアイロンなどのマークのことを指します。この洗濯表示を正しく理解し、お手入れすることで、衣類をより長くきれいな状態に保つことができます。
洗濯表示でわかること
洗濯絵表示では、7つの処理について記載されています。
表示例 | 内容 |
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洗濯(洗い方) 洗濯桶のマークは洗濯処理の表記。液温の限度や水流の強さ、手洗い、家庭での洗濯不可など、洗いについての処理を表記しています。 |
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漂泊 三角形のマークは、漂白処理の表記。塩素系漂白や酸素系漂白の可否について、表記しています。 |
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タンブル乾燥 四角の中に丸が描かれているマークは、タンブル乾燥の表記。乾燥機から出る排気温度やタンブル乾燥可否について表記しています。 |
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自然乾燥 四角の中に縦棒や横棒、斜めの線が描かれているマークは、自然乾燥の表記。日なたや日陰、ぬれ干し、平干しなど、干し方について表記しています。 |
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アイロン仕上げ アイロンのマークは、アイロン仕上げの表記。底面温度の限度や、アイロン可否など表記しています。 |
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ドライクリーニング 円の中にP、もしくはFが記載されたマークは、ドライクリーニングの表記。PやFは、使用する有機溶剤の種類を表します。 |
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ウェットクリーニング 四角の中に縦棒や横棒、斜めの線が描かれているマークは、自然乾燥の表記。日なたや日陰、ぬれ干し、平干しなど、干し方について表記しています。 |
絵表示の詳細について
洗濯(洗い方)
【ポイント】
・洗濯桶の中の数字は上限温度。
・洗濯桶下の横棒は洗濯の強さを表し、横棒が増えるにつれて、弱く洗う必要がある。
・手のマークは手洗い、×のマークは洗濯禁止。
液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる | |
液温は40℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる | |
液温は40℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる | |
液温は40℃を限度とし、手洗いができる | |
家庭での洗濯禁止 |
漂白
【ポイント】
・三角形の中に斜線が2本入っていれば、酸素系漂白剤のみ可。
・×のマークは漂白禁止。
塩素系、および酸素系の漂白剤を使用して、漂白ができる | |
酸素系漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤は禁止 | |
塩素系、および酸素系漂白剤の使用禁止 |
タンブル乾燥
・中央の「・」の数は排気温度上限の違い。1つより2つの方が上限温度が高い。
・×は乾燥禁止。
タンブル乾燥ができる(排気温度上限80℃) | |
低い温度でタンブル乾燥ができる(排気温度上限60℃) | |
タンブル乾燥禁止 |
自然乾燥
・四角形の中に、縦線1本の場合はつり干し、2本は濡れた状態でのつり干し。
・左上に斜線があれば、陰干し。
・横線1本の場合は平干し、2本は濡れた状態での平干し。
つり干しがよい | |
日陰のつり干しがよい | |
ぬれつり干しがよい | |
日陰のぬれつり干しがよい | |
平干しがよい | |
日陰の平干しがよい | |
ぬれ平干しがよい | |
日陰のぬれ平干しがよい |
アイロン
・中央の「・」の数は排気温度上限の違い。数が多い方が上限温度が高い。
・×はアイロン禁止。
底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができる | |
底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる | |
底面温度110℃を限度としてスチームなしでアイロン仕上げができる | |
アイロン仕上げ禁止 |
ドライクリーニング
・円の中央「P」と「F」は、使用できる溶剤による違い。
・×はドライクリーニング禁止。
パークロロエチレン、および石油系溶剤によるドライクリーニングができる | |
石油系溶剤によるドライクリーニングができる | |
ドライクリーニング禁止 |
ウェットクリーニング
・ウェットクリーニングとは、専門店が特殊な技術で行うプロの水洗いと仕上げまで含む洗濯のこと。
・×はウェットクリーニング禁止。
ウェットクリーニングができる | |
ウェットクリーニング禁止 |
素材別のお手入れ
綿や麻、ポリエステルなど、衣類に使われている素材はさまざま。こちらでは代表的な素材をピックアップ、素材別にお手入れのポイントをそれぞれご紹介します。洗濯表示の見方に加え、素材別で特性を知っておくことで、よりきれいに仕上げることができます。
※混紡生地や特殊加工が施されていると、こちらに記載しているお手入れ方法と異なる場合がございます。お手入れの際は、必ず洗濯表示、およびタグの注意書きをご確認ください。
綿(コットン)
丈夫で吸水性が良く、肌に優しい素材のコットン。
水分を含みやすいため、乾くと縮みやすい、さらには、しわになりやすいといった特徴があります。
きれいに仕上げるポイント
・洗濯ネットに服をたたんで入れ、洗濯機に入れる。
・干すときはしわを伸ばして、風通しのよい場所に。
麻(リネン)
リネンは吸湿性・速乾性に優れており、暑い日でもさらりとした肌触りが特徴。
洗うと多少縮んだりすることがあります。また、しわやヨレができやすく、洗濯時の摩擦で毛羽立つこともあります。
きれいに仕上げるポイント
・中性のおしゃれ着用洗剤を使用すると、やさしく洗うことができる。
・洗濯機で洗えるものは、洗濯ネットにたたんで入れ、弱水流コースでやさしく。
・手洗いの場合は、生地が傷まないよう、上からやさしく押して洗う「押し洗い」を行う。
・洗濯機での脱水を短時間(30秒~1分)に抑えると、より仕上がりがきれいに。
羊毛(ウール)
動物繊維のウールは、保温性と伸縮性が高く、ニットやコートなど、冬ものに良く使用されます。撥水性はありますが、水には弱く、濡れている時間が長いとフェルトのように固まってしまうため、ウール100%の場合は、ドライクリーニングでお手入れをしましょう。
ポリエステル
合成繊維のポリエステルは、耐久性が高く、縮んだり型崩れしにくい、さらには吸湿性が低いため速乾性に優れており、扱いやすい素材です。ただ、汚れを吸着しやすく、静電気を起こしやすいデメリットがあります。
きれいに仕上げるポイント
・ほつれを防ぐため、洗濯ネット入れる
ナイロン
ナイロンは、ポリエステルと同様、石油を原料とした合成繊維。摩擦に強く耐久性があり、軽くて扱いやすく、速乾性にも優れています。ただ、熱に弱く、乾燥機にかけると変形したり、アイロンで生地が溶けたりすることも。
きれいに仕上げるポイント
・熱に弱いため、乾燥機は控えると、よりきれいに形状を保てる。
・直射日光が当たらないよう、陰干しで。
レーヨン
レーヨンは、天然原料由来の再生繊維。光沢感があり、肌触りが良く、なめらか。吸湿性に優れ、静電気が起きにくいですが、水と熱には弱く、洗濯時はやさしく取り扱う必要があります。
きれいに仕上げるポイント
・中性のおしゃれ着用洗剤を使用すると、やさしく洗うことができる。
・洗濯機で洗えるものは、洗濯ネットにたたんで入れ、弱水流コースでやさしく。
・手洗いの場合は、生地が傷まないよう、上からやさしく押して洗う「押し洗い」を行う
・洗濯機での脱水を短時間(30秒~1分)に抑えると、より仕上がりがきれいに。
・色あせを防ぐため陰干しで。
アクリル
ウールに似た性質を持った合成繊維。ふんわりと柔らかで保温性が高く、セーターやマフラーなどの素材として、よく使用されています。毛玉ができやすく、伸びやすい、吸湿性がなく摩擦で静電気が起きやすいといったデメリットも。
きれいに仕上げるポイント
・中性のおしゃれ着用洗剤を使用すると、やさしく洗うことができる。
・洗濯ネットにたたんで入れ、弱水流コースでやさしく。
・洗濯機での脱水を短時間(30秒~1分)に抑えると、より仕上がりがきれいに
大切な服やエプロンで
毎日を気分よく過ごす
お気に入りの服やエプロンは、いつまでも愛用したいもの。正しい洗濯表示や素材の特性を理解することで、よりいっそう長く付き合えます。
日々ちょっとしたお手入れを心がけながら、愛着の湧く一枚を育てていきましょう。