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秋のごちそう和定食

これから1年で最もごはんがおいしい、新米の季節がやってきます。 同時に、野菜やきのこなどの秋の味覚や、旬を迎える魚も盛りだくさんです。 充実する食材を使った料理やその盛りつけ、器を楽しみながら、いつもよりごはんをもっとおいしいくいただける、とびきりの和定食を作りましょう。

そもそも「定食」ってどんなもの?

主食の「ごはん」がおいしく感じられる和食は、ごはん以外に、3つのおかず(主菜1つ、副菜2つ)と汁物、というのが基本の献立です。そしてそれを、ひとり分として食卓に出すのが「定食」です。 一人前の献立がきちんと揃えられた定食。味はもちろん、見た目、香り、箸先で感じる触感や音など、五感を使って丁寧にいただけるのも魅力。大皿から取り分ける食卓とは異なって、盛りつけにも工夫ポイントや楽しさが満載です。
作って、盛りつけて、食べて。定食を気軽に楽しみましょう。

定食の主役は新米ごはん

定食の主役は「ごはん」です。秋は新米の収穫が最盛期を迎えます。
秋の収穫から、その年の12月31日までに精米、包装されたお米が新米と呼ばれます。
新米を炊いて作ったごはんは、ふっくらつややか。香り豊かな風味やねばりがあり、それだけでも十分おいしいですが、料理や盛りつけにひと手間かけた定食は、主役のごはんをもっとおいしく引き立てます。

「ごはん」をおいしくする3つの要素

定食には、ごはん以外に、主菜、副菜、汁ものの3つの要素があります。この3つがそろうと、ごはんの味がぐっと引き立ちます。 旬の食材をふんだんに使ったおかずはもちろん、大好きな定番のそれとの組み合わせも食欲をそそります。好みの味や、量のバランスを自由に足し引きして、定食を作りましょう。

秋らしさはやっぱり主菜で味わう

〇秋鮭の塩焼き
食欲そそるオレンジの秋鮭。パリッとした皮に、ジュっと音を立てる焼きたての切り身は、それだけでおいしそう。 年中見かける印象の鮭も、秋鮭はさっぱりとした味わいが特徴です。時期を同じくして、鮭以外にもサバ、サンマなど、焼きものにぴったりな魚が旬を迎えます。
シンプルな塩焼きも、この時期、ふつうだけど、ぜいたくな味わいになります。
〇牛肉コロッケ
涼しい気候になってくると、揚げものに挑戦しやすくなります。
秋にほくほく感が増すじゃがいもと牛肉のコロッケは、小さめのボール型がおすすめ。小さいと火の通りが早く、失敗しにくいから揚げもののハードルが下がります。
あとは何といっても、たくさん食べたくなるサイズ感。揚げたてあつあつ、さくさくのおいしさをぜひ味わって。

定番の副菜も、旬の食材でぐっとおいしく

〇かぼちゃの煮もの
秋味の代表格、かぼちゃ。ほくほくの食感、自然でやさしい甘さ、素朴な味が魅力のかぼちゃは、やっぱり王道の煮ものが一番。秋の色と照り、とろっとした見た目が食欲をそそります。
調味料の割合を少し変えるだけで味が変わるから、飽きずに何度も作れる、楽しい献立です。
〇きんぴらごぼう
シャキシャキの食感が楽しいごぼうも、秋の深まりとともに旬を迎えます。 長さを決めて細く切ると見た目に美しく、食感も際立ち格段においしくなります。 いつもの献立が、いつもより丁寧な下ごしらえで、よりおいしくいただけます。

〇大根とホタテのサラダ
秋から冬にかけての大根は、年間を通して一番みずみずしく、やわらかでおいしい。 甘みも増してサラダにもぴったり。大根は細く切ると、独特の匂いが抜けておいしくいただけます。 こっくりとした色が増す季節の定食の中で、白いサラダはアクセントに。

香り豊かで食感が楽しい、きのこの汁もの

〇きのことほうれん草
種類が豊富な食材きのこ。1種類だけでなく、たくさん混ぜてうまみをだしにかえましょう。寒さで甘みを増してくるほうれん草と一緒にすれば、秋のうまみたっぷり、ごちそうみそ汁のでき上がり。
〇なめこと豆腐の赤だし
さっぱりとした赤だしに、なめこと豆腐は王道の組み合わせ。なめこの、つるんとしたなめらかな舌触りが楽しいみそ汁。コロッケや秋野菜の天ぷらなど、揚げものとも相性のよい組み合わせです。

盛りつけ、器を楽しむ和定食

定食スタイルの盛りつけ、器選びは、それを作る楽しみのひとつです。 色や形のバランスをみながら、小さな空間を作るような作業は、あれこれ悩ましくもありますが、組み合わせは無限です。スタイルにこだわらず、料理と好きな器を自由に組み合わせて、盛りつけを楽しみましょう。 (今回はすべてトレーを使ってご紹介していますが、ランチョンマットを使うのもおすすめです。)

①長角皿を中心に取り入れてみる

旬の魚が充実する季節、焼きものには、長角皿を合わせるのがおすすめです。
長角皿は、丸い器が多い中でぱっと目を引き、リズムを生みます。深いグリーンには、オレンジの秋鮭がぴったり。色のコントラストが楽しめます。 器の余白を華やかに見せてくれる四隅のデザインを活かして、シンプルな料理で引き算の盛りつけを。
かぼちゃの煮ものをのせた丸皿は、スモーキーなグレーにアネモネの花をかたどった動きのある縁のデザインがポイント。 口径が広く浅い形の汁椀には、具だくさんの熱いみそ汁がよく合います。
シンプルでやさしい丸みを帯びたオフホワイトの飯碗を合わせて、定食らしいベーシックな盛りつけのでき上がりです。

②おばんざいスタイルで、おいしさをちょこっとずつ

コンパクトな丸いトレーには、おばんざいスタイルで小さな器におかずを少しずつ。
鮮やかな色や個性的な形の器も、小さいサイズなら試しやすくなります。動きのある楽しげな雰囲気には、花の形をあしらった汁椀を。透明感のあるつややかな漆の質感で、丸くやわらかなトレーの中で存在感を発揮します。 白いごはんが、織部のグリーンによく映えて食欲をそそります。箸はトレーの外に、かわいらしい小花の箸置きで添えて。
ほんの少しずつを、いいとこどりで楽しむ定食スタイルです。

③いつもの器を、いつもとはちょっと違う使い方で

ふだん何気なく使っている器も、工夫次第で新鮮に感じられます。
いつもは魚の焼きものを合わせる長角皿に、こんもり丸いコロッケの盛りつけを。こんな使い方も、印象にギャップが出てよさそうです。
器のグリーンと、キャベツのそれとのグラデーションも美しい。白い小鉢には、白い大根とホタテのサラダを合わせて潔く。同系色の組み合わせが上品な印象に。
飯碗のかわいらしいピラカンサの赤がきいて、定食を華やかに見せてくれます。
和食の器と道具
和食の器と道具

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